日々のチャットやメール対応を部下や外部委託スタッフにお任せする中で、
「伝えたはずなのに、うまく届いていなかった」
「内容に問題はないのに、微妙な空気が残った」
そんな経験は、どんな現場でも起こり得ることだと思います。
相手との関係性を築いていくなかで、いちばん差が出るのは「文章の正確さ」よりも、相手の反応を想像できているかどうか。そう感じる場面が増えてきました。
「この返事が来たら困る」を想像できる人は、トラブルを未然に防げる
たとえば、
- 「だから早く言ってって言ったじゃん」
- 「なんで今その確認?」
- 「それ、そっちで調べておいてくれたらよかったのに」
このあたりの返事が来る可能性があったな、と後から思うこともあります。
内容は正しい。でも、タイミングや言葉の温度感にズレがあると、それだけで「ちょっと信頼しにくいかも」と思われてしまいます。
そのリスクを想像できるだけで、文の粒度は自然と変わってきます。
どんな返事がもらえたら、ミッション成功なのか?
逆に、こんな言葉が返ってきたらどうでしょうか──
- 「ナイス確認。助かります」
- 「ちょうど気になってました、ありがとうございます」
- 「ここまで見てくれてるの、さすがです」
こういう返事をもらえるように整えていくことは、中長期で会社の見え方を考える上で、やっぱりすごく大切な仕事の一部だと思うんです。
「伝える」より、「どう読まれるか」で整える
実際私も、何を書くかを考えたうえで「どう反応されるか」を送信前にイメージして、そこから逆算してテキストを作成するように指導することが多くあります。
- この連絡で返ってくる先方からの最悪の返答を想像する
- その状況なら、先に何を伝えておくといいのか?
- 言葉を増やすべきか、逆に削るべきか
そうやって整えていくと、言葉がだんだん“信頼のベース”になってくれる気がします。
特に、「これは先方にとってあまり都合の良い提案ではないな・・」という連絡をする場合は、ここにかなり神経を使います。
「炎上しない文章」は、プロとしての視点のひとつ
トラブルを“予測しておく力”は育てられる。
その意識がある人は、誰よりも周囲を安心させている気がします。
そういう人がチームにいてくれるだけで、
関係性の摩擦や齟齬が、見えないところで静かに減っていく。
マネジメントとしては、技術よりもこうした「言葉の感度」に信頼を置きたくなる。
最近、そう感じる場面が増えています。
特に箇条書きで「主旨としては、こんな感じで先方に送っておいて!!」と雑に投げたものを、相手に合わせた「良い感じ」のテキストにして伝えておいてくれる秘書さんがいる環境の、生産性の高さはすごいものです!
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こうした感覚を、チームで共有していきたい。
そんな方へ向けた、育成や設計のご相談も受け付けています。
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